安全な水と美味しい水
成人の身体の約2/3は水でできています。
これが新生児なら体重の80%、老人だと50%と老化するほど水の占める割合が少なくなります。
これは水に新陳代謝を促す働きがあり、歳をとると体内でつくられる水の量が減ってくるからです。
水分は新陳代謝の源
水に溶けやすい有害な物質を体内に入れてしまった場合、水分が多いとより害は大きくなります。
しかし乳児の場合成長のほうを優先して水分量を多くしているのです。
細胞内の水の役割
細胞内の水身体は約60兆 の細胞でできています。
細胞は主に各種のたんぱく質で構成されていて、それらは水に浮かんでいます。
その水はゼリー 質をしており、その中でイオン(ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、塩素)を一定バランスに保つ調整 を行っています。
細胞の中の水が少なくなって働きが悪くなるとカリウムイオンが減りナトリウムイオンが増える=老化と いう現象が起こってきます。
人の体から水が無くなるとどうなる?
数十億年前、地球最初の生命体は、海の中で誕生しました。
やがて、海から陸へ上がり、人間へと進化していきました。
はじめは細胞の壁さえなかった単細胞生物でした。
現在、人間の体液が、イオンを含んだ海水に似ているのはその名残といえます。
成人での血液の総量は5リットル、血液以外の体液の総量は102リットルです。
血液の90%は水で、驚くことに脳も80%は水 なのです。
一日に必要な水の量
飲み水は胃を通過し、腸で吸収され、1分以内血液の中に入ります。
1%の水分を不足すれば、猛烈にのどが渇き、缶ジュース1本分の水分不足(350ml減)でへろへろになってしまいます。
生命活動を維持するためには、1日約2.5リットルの水分摂取が必要だといわれています。
体内の水分のうち1%が不足しただけで、猛烈な、のどの渇きを覚えます。
また204%不足すると脱水症状が現れます。
脱水症状は、体の中のナトリウム、カルシウムなどのバランスが悪くなることが原因で、熱が出、さらに進むと幻覚症状に陥ります。
ある程度を越えてしまうと、死にいたってしまいます。
脱水症状は、小児の場合で5%ほど不足すると起こり、成人では204%不足すると、顕著な症状があらわれはじめます。
ここまでいかなくても単なる水分不足でも血液がドロドロと粘り気のある状態になり、脳梗塞、心筋梗塞といった血管が詰まる深刻な病気になることもあります。